2018年8月26日日曜日

美術館を遊ぶ、美術館で遊ぶ。その3

大三島美術館の夏休み恒例企画「美術館を遊ぶ、美術館で遊ぶ。」も最終回を迎えました。
第三弾は8月18日(土)「さがしてみよう!ココドコ?~浮世絵であそぶ」。
昨年度、文化庁助成事業の一環として行ったワークショップです。
愛知県児童総合センターと共同開発したプログラムで、昨年度初めて実施したときは講師として
チーム●▲■が来てくださいました。
大三島美術館と玉川近代美術館は浮世絵コレクションを持っており、その浮世絵作品を活用したあそび のプログラムです。
文化庁の助成事業で作成した次の2つを使います。
・浮世絵を撮影した高精彩の画像と浮世絵の情報を入れたタブレット
・同じく高精細の画像を使った浮世絵のレプリカ


会場の規模が小さかったり、愛知県児童総合センターから持って来てくださっていた機材が美術館には無いので、あちこち縮小しての実施ではありました。


会場風景


浮世絵を見て回り、好きな作品を、さらにその作品の中から好きな形をさがします。大三島美術館の浮世絵作品はA3サイズほどですが、実に細かく沢山のものが描き込まれています。その中から面白いと思う形を選ぶのです。
形を選んだら、タブレットにその形を表示します。タブレットの中には大三島美術館の全ての浮世絵作品の画像が入っていますから、その中から作品を探し、好きな形の部分をタブレット画面に拡大表示します。それをスクリーンショットで撮影し、タブレットに貯めて生きます。何枚撮影しても良し。





スクリーンショットで撮影した好きな形から1つ選んで、プリントアウトします。
参加者を2チームに分けて、相手チームがプリントアウトした形がある浮世絵をレプリカの中から探します。




みつけたら、プリントアウトされている形と同じ部分をデジカメで撮影。



答え合わせはプロジェクターで。




今回の参加者は、見つかりにくい形を選んで相手チームが探しにくくする、というよりは、本当に自分が好きな形を選ぶ、という感じでした。浮世絵は全部で48点展示していましたが、偶然同じ形を選んでいる方がいました。


タブレットなら実物の浮世絵ではわかりにくい浮世絵の面白さを発見できることがあります。
最後に、昨年度実施したときには行わなかったのですが、折角ですので「タブレットだから分かる
浮世絵の面白いポイント」を見ていただきました。



楽しんでいただけたようなのですが、この日のタブレットは とても動きが悪くて大変でした。
アンケートでも「楽しかったけどタブレットが・・・」とご指摘を受けました。次の機会にはその辺りも改善していきたい。いろいろな機会に浮世絵の魅力を紹介できる このタブレットとあそび を活用していきたいと思います。

学芸員 いなば